朝ドラ「虎に翼」で登場する甘味処「竹もと」のモデルとなったのは、東京・神田須田町にある老舗甘味処「竹むら」です。1930年(昭和5年)創業の「竹むら」は、ドラマの世界観そのままに、昭和初期の風情を今に伝える貴重な存在です。
木造の建物や畳の小上がりなど、当時の雰囲気をそのまま残す店内は、まるでタイムスリップしたかのような感覚を味わえます。ドラマファンにとっては、主人公・寅子たちが通った甘味処の雰囲気を直接体験できる貴重なスポットとなっています。
「竹むら」の名物メニューは、揚げまんじゅうと粟ぜんざい。特に揚げまんじゅうは、こしあんのまんじゅうに小麦粉の衣をつけ、上質の油でカラッと揚げた逸品で、お土産としても人気があります。
ドラマ「虎に翼」で主人公・寅子たちがよく注文していたクリームあんみつは、「竹むら」でも人気のメニューです。白玉やあんず、求肥など、様々な食感と味わいが楽しめる一品です。
特筆すべきは、「竹むら」の白玉の食感。多くの常連客が「人生で出会った中で最もモチモチな白玉」と絶賛するほどの逸品です。また、あんずの酸味が全体の味わいを引き締め、絶妙なバランスを生み出しています。
他にも、季節限定の甘味や、昔ながらの製法で作られる和菓子など、豊富なメニューが用意されています。ドラマの世界観を味わいながら、老舗の味を堪能できるのが「竹むら」の魅力です。
「竹むら」は、1930年の創業以来、94年もの長きにわたり伝統の味を守り続けてきました。戦争や経済の変動など、様々な困難を乗り越えて営業を続けてきた歴史は、ドラマ「虎に翼」の物語にも通じるものがあります。
現在の店主は3代目となる堀田正昭さん。先代から受け継いだレシピを守りつつ、時代に合わせた新しい試みも取り入れています。例えば、インバウンド需要に対応するため、メニューの多言語化や、外国人観光客向けの甘味体験プログラムなども実施しています。
伝統を守りながらも時代に合わせて進化を続ける「竹むら」の姿勢は、ドラマ「虎に翼」の主人公・寅子の生き方とも重なり、多くのファンの共感を呼んでいます。
「竹むら」がある神田須田町エリアは、「奇跡の三角地帯」と呼ばれ、第二次世界大戦の空襲を免れた貴重な地域です。そのため、戦前からの建物が多く残っており、ドラマ「虎に翼」の世界観を存分に味わえるスポットが点在しています。
例えば、「竹むら」の目の前には、あんこう料理専門店「いせ源」があります。こちらも昭和5年に建てられた木造3階建ての建物で、東京都選定歴史的建造物に指定されています。
また、近くには明治30年創業の鳥すき焼き専門店「ぼたん」や、明治創業の老舗蕎麦屋「神田 藪蕎麦本店」なども。これらの店舗を巡ることで、ドラマの世界観をより深く体験できます。
神田須田町エリアの魅力や歴史については、以下のリンクで詳しく紹介されています。
実は「竹むら」は、朝ドラ「虎に翼」以外のメディアでも注目を集めています。人気アニメ「ラブライブ。」に登場する甘味処のモデルともいわれており、アニメファンの間でも聖地巡礼スポットとして知られています。
このような複数のメディアでの露出により、「竹むら」には幅広い年齢層の客が訪れるようになりました。昔ながらの常連客から若い世代、さらには外国人観光客まで、様々な客層が混在する独特の雰囲気は、「竹むら」ならではの魅力となっています。
アニメと老舗甘味処の意外な関係性については、以下のYouTube動画で詳しく解説されています。
以上、「虎に翼」の甘味処「竹もと」のモデルとなった「竹むら」について、その魅力や歴史、周辺情報をご紹介しました。ドラマの世界観を実際に体験できる貴重なスポットとして、多くのファンが訪れています。あなたも「虎に翼」の世界を追体験してみてはいかがでしょうか。